クローリングするにもメイン機ではしたくない
というわけで、家に眠っていたドスパラのスティックPC『DG-STK1B』を引っ張り出しました。
本体にヒートシンクを貼り付けています。Windows起動中は熱がかなり出ます。linuxはどうでしょう?
USBの口が少ないのでハブも合わせて使います。
Windows10homeが入っていたのだがうまく起動しないので、Linuxを走らせることにします。
32bit EFIなので64 bitのLinuxは入らない
検索すると、このPCは癖があるらしいです。
「Diginnos Stick DG-STK1B」は今時のPCなのでUEFIでかつ、LegacyなBIOSでのbootをサポートしない構成だ。
https://tomm.hatenablog.com/entry/2015/11/05/081500
更に搭載されているWindows 10が32bitということからも予測されるように、8インチ前後の0円Windows8.1 Tabletと同様で、CPUは64bit対応だが、UEFIは32bitのみというLinuxに優しくない構成になっていると思われる。
「32bit UEFIなら、Windows8.1/10と同じように、32bitのLinuxを使えばいいんじゃないの?」と思う人もいるかも知れないが、 そんな単純な話ではない。
https://tomm.hatenablog.com/entry/2015/11/05/081500
というのも、Linuxディストリビューションの多くがUEFIサポート = 64bit UEFIという暗黙のルールがあって、32bit UEFIの存在は考慮されていない。
OSはDebian8(jessie)
そこで、さらに検索して、debianの下記バージョンならすんなり入るらしいので試してみます。
をダウンロード。isoイメージなのでmicroSDにいれます。
イメージライター
isoイメージをmicroSDにいれるのには、Pine64+でも使ったのが使えます。
ダウンロードしたEXEファイルを起動するとメニューが現れます。
SDカードをスロットに入れると認識してくれます。
先ほどDLしたisoイメージを選択して『FLASH』!します。
22秒で終了・・・。簡単すぎです。
DG-STK1Bにdebian8インストール
USBにしてPCに挿し電源ON
BIOSでブートを『USB…』に設定して再起動。
Debian8のメニューが現れました。
64 bit graphical installを選択。途中エリアやらキーボードやら諸々設定。
デスクトップは軽量LXDEにしました。
Debianのバージョンアップ
さて現在のDebian安定版はdebian10(Buster)です。なにかと最新が都合いいので順次上げていきます。いきなり8から10へは移行できません。
まず8から9へ。参照サイトはこちら
下準備
アップグレードを成功させるために、 aptitude search '~o'
廃止されたパッケージ(リポジトリで提供されなくなったインストール済みパッケージ)をリストします 。
# aptitude search '~o'
まっさらのなので何も出ませんでした。
Debian8( Jessie ) 完全アップグレード
# apt-get update # apt-get upgrade # apt-get dist-upgrade
パッケージの確認。
問題報告されていない場合は、保留されているパッケージを確認します。
#dpkg -C
何も出ませんでした。
「apt upgrade パッケージ」で更新するパッケージを指定した場合、関連するライブラリなども一緒に更新されることがあります。このライブラリを使っている他のパッケージも、更新されてしまいます。
もしも更新したくないパッケージがある場合は、そのパッケージを事前に“ホールド(hold:保留)”しておきます。確認のコマンドを打ちます。
#apt-mark showhold
これも何も出ませんでした。
パッケージリポジトリをDebian Stretchに更新
現在のシステムが完全にアップグレードされたので、パッケージインデックスファイルを新しいDebian Stretchソースと再同期します。
それを行うには /etc/apt/sources.listを変更します。このファイルにはDebian jessie パッケージリポジトリが記されています。
まず /etc/apt/sources.listのバックアップファイルを作ります。
# cp /etc/apt/sources.list /etc/apt/sources.list_backup
エディターでファイルの中の『jessie』を『stretch』に変更するだけです。
FROM JESSIE deb http://httpredir.debian.org/debian jessie main deb http://httpredir.debian.org/debian jessie-updates main deb http://security.debian.org jessie/updates main TO STRETCH deb http://httpredir.debian.org/debian stretch main deb http://httpredir.debian.org/debian stretch-updates main deb http://security.debian.org stretch/updates main
変更して保存すると、ファイルがアップデートされました。変更してくださいと返ってくるので実行します。
# apt-get update
これでパッケージの目次がstretchへ変更されました。
Debian9( Stretch )へのアップグレードをテスト
# apt list --upgradable
現在のシステムを変更することなく、アップグレードのテストをします。
たくさんのファイルがリストされます。『—はアップグレード可です』と出てきます。
問題なさそうなので、いよいよアップグレードします。
Debian9( Stretch ) へのアップグレード実行
# apt-get upgrade # apt-get dist-upgrade
ひとつづつ実行します。
upgradeの最後にエラーが出ました。
E: http://ftp.jp.debian.org/debian/pool/main/p/python-characteristic/python-characteristic_14.3.0-1_all.deb の取得に失敗しました 403 Forbidden
E: いくつかのアーカイブを取得できません。apt-get update を実行するか --fix-missing オプションを付けて試してみてください。
–fix-missingオプションをつけて実行しました。いくつかのファイルがワーニングなど出てます。
# apt-get upgrade --fix-missing # apt-get dist-upgrade --fix-missing
我が家のネット環境では遅すぎて・・・。2時間以上かかります。
ここまでくると、アップグレードは完成です。Debianのバージョンを確認します。
#cat /etc/debian_version
9.13
再度、廃止されたパッケージの確認をします。
# aptitude search '~o'
コメント
同じ手順でインストールしていますが、DG-STK1B 内蔵の WiFi アダプタは、インストール時に見つかりません。どうやって WiFi アダプタを認識させましたでしょうか。
cotton様
返信が大変遅れてしまいました。
当blogを参考にしていただいてありがとうございました。
スティックPCはしばらく使っていなかったので、棚からだして確認しました。
内臓wifiの認識については、結論から申しますと『認識できなった』です。
このPCはUSBの取り口が少なかった為
USBハブ+LANアダプタHBU3VL3-4を購入時から使っていました。
Debianのインストールもこの組み合わせで行いましたので無線LAN接続は使わず有線LAN接続で使用しています。
wifiアダプタなどを別途用意されたほうがスムーズにインストールできるかと思います。
お力になれず残念です。